解決事例

2024/02/06解決事例

鎖骨骨折後の痛みにつき後遺障害14級の等級認定。フードデリバリーの収入を基に休業損害、逸失利益を算定し示談が成立しました

【事案の概要】

依頼者は原付バイクに乗車中、一時停止をせずに交差道路から出てきた車と衝突し転倒。鎖骨骨折、頚椎捻挫、足関節捻挫等を受傷し、通院して各種リハビリを行った結果、事故から1年後に症状固定となりました。その後、鎖骨骨折後の肩の痛みについて「局部に神経症状を残すもの」として後遺障害14級9号が認定されました。

依頼者は事故当時、複数のフードデリバリーに登録し、日々の配達で売上を稼いでいましたが、事故後しばらくは運転ができなくなったことから、相手方保険より一定額の休業損害の内払を受けていました。

そこで、弁護士が事故前1年間の依頼者の売上について、入金された預金口座を確認して月次収入を分析し、経費も考慮して月収及び年収を算定し、相手方保険と示談交渉を行いました。

その結果、当方の主張する収入を前提とした休業損害、逸失利益が認定され、過失を考慮しても当方の提示に近い金額での示談が成立しました。

【コメント】

自営業者の中でもフードデリバリー等は日々の売上が変動するため、事故に遭った際の休業補償では、合理的な収入額を算定できずに、自賠責保険基準の1日あたり6,100円を前提に計算することも少なくないと思われます。

本件では、複数のフードデリバリーとの登録による売上が複数の金融機関口座に分散していたため、集計に手間がかかりましたが、丹念に分析することで、説得力のある平均収入を算定することができ、自賠責保険の基準額を超える収入を前提にした休業損害、逸失利益を認定することができました。

 

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